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2014年8月13日水曜日

未来のレトロニム (retronym)

「レトロニム」とは従来からあるものに対し、それを新たに登場した同種のものと区別するため、新たにつけられる名称のこと。


【過去のレトロニムの例】
アコースティックギター ⇔ エレキギターが登場したために従来のギターを区別するための名称が必要になった。
永久磁石 ⇔ 電磁石が登場する以前は、単に磁石と呼ばれていた。
サイレント映画 ⇔ 映画で音が出るようになったとき、「トーキー」と呼ばれたが、今は音がでるのは当然なので、「トーキー」という名称は死語になった。
Snail Mail ⇔ e-Mailに対して従来の郵便は英語でスネイル(カタツムリのように遅い)メールと呼ばれる。

1次電池 ⇔ 2次電池(充電池)
オフライン ⇔ オンライン
光学ズーム ⇔ デジタルズーム
白黒テレビ ⇔ カラーテレビ(死語)
地上波放送 ⇔ 衛星放送
ハードディスク ⇔ フロッピーディスク(死語)
フィーチャーフォン ⇔ スマートフォン
フィルムカメラ ⇔ デジタルカメラ
据置型電話 ⇔ 携帯電話

このような名称の入れ替わりは今後も続くはず。そこで未来の技術に対して生まれると思われるレトロニムを考えてみた。

【未来のレトロニム】
手動運転車 ⇔ 半世紀後には自動運転車の比率が増え、人間が自分で運転する車のほうが少なくなるだろう。
光学眼鏡 ⇔ OculusのようはHMDが小型・軽量化していくと、いずれ「電脳コイル」のように日常的に装着するようになるだろう。
文字キーボード ⇔ 今後はカナ入力は音声入力が主体となり、キーボードは漢字変換と修正操作に特化したものになるだろう。

車輪式乗り物(Wheeled Vehicle) ⇔ 浮上機
手持ち電話 ⇔ ヘッドセット型電話
車輪列車 ⇔ 浮遊列車
有線家電 ⇔ コードレス家電
箱型ディスプレイ ⇔ シート型ディスプレイ
物理筆記具 ⇔ デジタルペン
生来人 ⇔ 改造人
ライブスクール ⇔ オンラインスクール

「カラーテレビ」のように、新たな技術の名称は一般化が進むことで形容詞がとれてシンプルな形になる。例えば半世紀後に「学校」といったらそれは、オンラインラーニングを指すだろう。

2014年7月31日木曜日

2020ふつうの家展 by三井不動産レジデンシャル に行ってきた

三井不動産レジデンシャルの「2020 ふつうの家展」先行見学会に参加してきたのでご報告。2020年の家というと、パナソニックも「Wonder Life-BOX 2020」を公開中だ。パナソニックが都会的でクールな未来像としてコンセプトが統一されていたのに対し、「ふつうの家」はいろんな人がいろんなアイデアを詰め込んだ実験室的なノリだった。
キオクスル食卓
天井に備え付けられたカメラでテーブルを撮影した映像を、同寸でプロジェクターが映写している。毎日の食卓を録画し、再生できるとのことだったが、見上げないかぎり手しか映らないので普通に横から撮ったほうがよいのではないかと感じた。このシステムを活用するなら、お台場の「ソニー・エクスプローラーサイエンス」にあるように、家族で協力してアート作品を作ったり、バーチャルなボードゲームで遊んだりするほうが楽しそうだ。
ツナガル窓
上記の「キオクスル食卓」の壁際には大型モニターとステレオマイクとカメラが設えている。モニターには通常は風景が映されているがテレビ電話として使うと、まるで相手が隣の部屋にいるように感じられるというコンセプト。機能としてはFaceTimeやSkypeや任天堂の「Wii U Chat」などと変わらないのだが、画面が大きいので相手の表情だけでなく、服装や食卓や部屋の内装や窓外の風景なども目に入ることはメリットだ。遠隔地に住む両親や単身赴任の夫とコミュニケーションをとりたいひとには魅力的な環境だろう。現在でも実現できる技術だが、金がかかる。
ツクル空間
レシピが投影される調理台という点ではパナソニックの「Wonder Life-BOX 2020」と同じだが、パナソニックは水道の蛇口が計量してくれたし、IHヒーターが通常は不可視化されていたので、こっちは負けている印象。いちおう調理台の下に3Dプリンターが入っていて、料理だけでなく工作もできるというところが特徴なのだが、工作中に料理しようとするとき、いちいち片付けるのは面倒だし、造形物に料理の油がはねたりするのも嫌なので、あまり実用性はないのではと感じた。
オトノナル扉
上の写真はドアを開けた時に、その早さや気分に応じて音がなるという展示だが、「電灯をつけたときも音が鳴ったら気分がアガりますよねー」という解説があり、家の中で何かをするたびにいろいろな音が出たら確かに楽しそうだなーと感じた。毎朝、目が覚めたとき朦朧としながら、ベッドから起き上がり、カーテンを開け、顔を洗い、トイレに入り・・・と一連のルーチンワークをこなすわけだが、この一挙手一投足に音がついたら、気分よく覚醒できそうだ。
ただ、これは現在でも可能なだけでなく、さして金もかからない。デバイスをKickStarterや秋葉原で見かけてもおかしくない技術ではある。
ファブラボ・ワークショップ
鎌倉でデジタルファブリケーションの施設を運営するファブラボさんによる参加型イベント。レーザーカッターで作成された木製アルファベットを組み合わせて部屋の表札を作りましょうというもので、「ものづくりを通じて、意外な素顔が見えてくる」という言葉には説得力があった。鎌倉は遠くないのでそのうち行ってみようと思うが、これ、2020年の普通の家とは関係ないような・・・。
トークセッション
最後はギズモード尾田編集長をモデレータに迎えてのトークセッション。キオクスル食卓で玩具を使おうというアイデアは昨夜思いついたそうで、綿密に計算し計画されたプロジェクトというより、アジャイル的で実験室な展示であることがわかった。
正直に言うと今回の展示内容は期待していたものとは違ったのだが、日々変化していくとすれば、いずれまた訪れてもよいのではと思った。

2014年7月29日火曜日

狭い日本、金をかけるなら風呂でしょ

下の写真はLIXILが2014年8月から発売する「SPAGE」だが、実は「パナソニックセンター東京」の展示でも最も心惹かれたのは風呂テレビだった。
今も防水の無線テレビを風呂に持ち込んで映画やドラマを楽しんでいるが、特に「南極物語」や「八甲田山」のように登場人物が寒さと戦っているような映画を風呂で鑑賞するのは格別に気持ちがよい。しかし画面は小さく音質も最低レベル。やはり金はかかるが、いつかはビルトインを購入したいものだ。
ただ、長時間お湯につかっているとのぼせてしまうので、顔だけ外に出せるような風呂ブタも必要になるだろう。


2014年7月28日月曜日

電気飛行機はいつになったら市販されるようになる?

テスラが300kmの航続距離をもつ電気自動車を300万円台で発売しようとしている昨今、次は完全に電気だけを動力とした飛行機の実現が望まれている。しかしラジコンの電動飛行機は珍しくも無いし、自転車を改造した人力飛行機もある中で、意外にも電力飛行機の実現は遅れている。
今のところ2014年4月に発表されたエアバス・グループの「E-Fan」が最もリードしているようだ。
機体は炭素繊維複合材で、重量は580kg。
電源は韓国KoKam社製250ボルト100アンペアの大型(127 kg)リチウムイオンポリマー電池。
出力30kwの電動モーターで8枚ブレイドのダクテッドファン2基を駆動させる。
2人乗りで、座席はタンデム配置。最高速度は、時速177kmで最長1時間の飛行が可能とのこと。
バッテリーの重量が本体の22%を占めており、やはりバッテリーの容量と重量が最大の課題であることがうかがえる。
エアバス社は15年~20年後の実用化を目指しているようだが、先日レドックスフロー蓄電池を搭載した電気自動車「QUANT e-Sportlimousine」を発表したnanoFLOWCELL社によると、同社のnanoFLOWCELLバッテリーは従来のリチウムイオン電池に比べ、重量あたり5倍の性能を発揮するそうで、最新の技術を組み合わせれば、電気飛行機の実現はもっと早まるのではないだろうか。

2014年7月27日日曜日

植物繊維って凄い ナノセルロース Nano-Cellulose

セルロース (cellulose) とはもっともありふれた炭水化物の一種で植物の細胞壁や繊維の主成分であり、紙の主成分でもある。そう聞くと白くてふにゃふにゃしたものをイメージしてしまうが、セルロースをさらにナノレベル(太さ4~15ナノメートル)にまで細かくほぐし(微細化処理)、ナノセルロース(セルロースナノファイバー、セルロースナノファイバー、セルロースミクロフィブリル)とすると、透明で軽くて硬い、夢のような新素材としての特性が現れる。

・強度は鋼鉄の5~8倍、プラスチックの3~4倍。ケブラー、アラミド繊維、マグネシウム合金と同等。
・重さは鉄の5分の1。プラスチックの3分の1。
・熱膨張率は高純度な石英ガラス級。ガラスの50分の1。
・石油ではなく材木から作る。森林資源が多い日本には有利。
・生分解性があるので環境にやさしい。
・製造コストはケブラーやカーボンファイバーの10分の1。

と良いことづくし。考えられる応用分野は多岐に渡る。

・温度変化で大きさが変わりにくい容器。
・小さく折りたたむこともできる太陽電池。
・超薄型で曲げることもできる有機ELディスプレイ。
・防弾ガラス。
・車や飛行機を軽量化できる。車1台あたり300kg軽くでき、燃費を20%軽減させる。
・微生物を取り除くフィルター。
・人体に親和性のたかい人工臓器。

王子製紙は2013年末から早くもサンプル提供を始めており、あと10年もすれば身の回りの多くのものにナノセルロースが導入されることになりそうだ。
カニやエビから抽出するキチンナノファイバーも新素材として可能性が高いらしく、改めて生体の高性能ぶりには驚かされる。

2014年7月25日金曜日

フロー電池(FLOW CELL)の原理

2014年3月、ジュネーブモーターショーで発表されたnanoFlOWCELL社の電気自動車「Quant e-Sportlimousine」が欧州で行動を走る許可を取得したとのこと。1回の充電で走れる距離は600km。同社によると従来の(Teslaの)リチウムイオン電池にくらべ5倍の効率だとか。
フロー電池はレドックス・フロー電池(レドックス=Reduction-Oxidation Reaction)とも呼ばれる充電池。1884年フランスの科学者シャルル・レナールが発明し、1974年にNASAが月面基地用動力源として注目したことで世界中で研究が進められるようになった。1984年ニューサウス・ウェールズ大学のカザコス教授が蓄電物質としてヴァナジウムを使うことを発見し、実用化に目処がたった。住友電気工業は2012年から横浜の施設で太陽光発電の蓄電実験を行っており、海外進出することも発表している。
フロー電池の構造は下記の通り、2種類のイオン溶液をイオン交換膜で隔て、酸化反応と還元反応を同時に進めることによって放充電を行う。
  • 充電時
    • 陽極
      • V4+が陽極に電子を放出しV5+に酸化。余ったH+はイオン交換膜を通じて陰極へ移動。
    • 陰極
      • V3+が陰極から電子を得てV2+に還元。
  • 放電時
    • 陽極
      • V5+が陽極から電子を得てV4+に還元。
    • 陰極
      • V2+が陰極に電子を放出してV3+に酸化。余ったH+は陽極に移動。

イオン交換膜とは、異符号のイオンの通過を阻止し、同符号のイオンのみを通過させる性質をもった膜のことで、その厚みは文字通り0.01mm-0.5mmとかなり薄い。

フロー電池は小型化が難しいとされるが、nanoFLOWCELL社は何らかの方法で乗用車への搭載を実現し、今後は他の分野にも事業拡大していく計画とのこと。
フロー電池の概念図を見ると、まるで心臓の心室ように見える。ぜひヒューマノイド型ロボット用の電池として実現してほしいものだ。

2014年6月30日月曜日

スペース・コロニーは必要か? 2081: A Hopeful View of the Human Future.

今は中古でしか手に入らないジェラード・K・オニールの「スペース・コロニー2081」は学生時代の愛読書。オニールの描くオプティミスティックな未来像がもう大好きで、何度も読み返した。
2081: A Hopeful View of the Human Future.
彼の提案する宇宙植民島が活発に議論されていた70年代当時から「オニールがなぜ急ぐのかわからない。宇宙に植民地を作る前に、地球上には未開拓な地域が広大に残っているのに」と科学者からも批判を受けていたが、オニールが白血病で死んだ1992年から20年経った今では、ガンダムやMass Effectといったフィクションを除いて勢いを失ってしまった感がある。
NASAは火星有人飛行のための実験を継続しているし、SpaceXも火星への移民に乗り出しているが、火星までの距離は6000万km。月までの距離の160倍だ。そんな遠くで住むよりも、地球と月とのラグランジュポイントに宇宙島を作るほうが、よっぽど現実的に思える。
宇宙島なら遠心力によって地球と同じ1Gを生み出せるし、太陽光から100%に近い効率で無限のエネルギーを取り出すことができる。ジェイムズ・P・ホーガンが「未来の二つの顔」で描いたような、宇宙空間で作業用できるドローン(小型ロボット)が進歩すれば、宇宙での建造コストはどんどん下がっていくだろう。
生きているうちに、この素晴らしい風景を眺めてみたいものだ。

2014年6月27日金曜日

スマートホームはグーグルをアテにはできない Smart Home by Google/Nest

スマートホーム(ホームコンピュータ)のハブをサーモスタットにしようという発想は、80%以上の家庭にセントラルヒーティングが普及しているアメリカだからこそ生まれたものだろう。
日本では部屋ごとに独立したエアコンをつけているので、同じことをやろうとしたらすべてを対応モデルに買い換える必要がある。エアコンは平均7年は使い続けるので、普及には10年以上かかってしまうだろう。
しかし同じ屋根の下に暮らしていても人によって心地よい温度や湿度は異なる。究極的に目指すべきなのはむしろ、部屋ごとに独立した環境コントロールだろう。日本とアメリカでは気候も生活習慣も異なる。GoogleやAppleはアメリカ人にとって素晴らしいスマートホームシステムを作ってくれるかもしれないが、それは日本人にとっては利便性の低いものだろう。彼らの成果を待つよりも、日本ならではの都合に基づく利便性を追求したシステムを独自で作るほうがよい。またガラパゴスかと非難されるかもしれないが、ウォシュレットのように、いずれは世界を驚嘆させる技術に進化できるかもしれない。
スマートホームの普及における最大の課題は、様々なメーカーの家電が家庭内に入り交じっている中で、いかにプロトコルを統一するかだ。官民協力で統一規格を作るという手段もあるが、調整に時間がかかるし汎用性を重視した結果、規格が完成したころには時代遅れになってしまうことが多い。
したがってどこかのメーカーが「各部屋に端末を設置することで省エネできるシステム」を開発し、爆発的にヒットさせることで、その通信プロトコルをデファクトスタンダード(事実上の標準規格)とするしかないだろう。
システムのイメージはこうだ。
各端末には温度センサーとユーザーの音声コマンドを拾うためのマイクロフォン。エアコンをコントロールするための赤外線送信機と、親機と通信するためのBlueTooth Low Energy、そして室内に人がいるかどうかを判断する動体センサーを搭載させる。配線がたやすいように乾電池駆動にして壁に両面テープで貼り付けられるほど軽量化し、価格も1つ2000円以内に抑える。子供がいる家庭向けの広角カメラを搭載した上級バージョンがあってもいいかもしれない。
親機はWiFiでクラウドに接続し、時間・天気予報といった一般情報のほか、ユーザーのスマートフォンからの指示を受け付ける。家の間取りと端末の位置をもとに、もっとも効率的にエアコンを作動させる。
端末の数にもよるが、価格はどんなに頑張っても2万円以上になる。このシステムを普及させるには「快適な生活が送れる」ことを詠うだけでは不十分で、数年内に損益分岐点に達することを明確に示さなければならない。オープンソース化を条件にするなどして、できれば国の補助金が欲しいところだ。
いったん普及してしまえば、このプロトコルに対応した電灯、扇風機、ヒーター、冷蔵庫などが登場し、省エネ効果はさらに増大する。「おもてなし」の精神で作られた,細かいところまで気のきいたこのシステムは、いずれ世界にも認められるのではないだろうか。

2014年6月22日日曜日

日本のエネルギー問題を解決する方法はこれ MIS (Mosquito Intercept System)

日本の電力消費量はエアコンの使用量が増える夏場にピークに達するが、電気は現状貯めておくことができないため、このピーク時期の電力消費量に合わせて発電所を作らなければならない。つまりエアコンを使わなければ原発に頼る必要も無いのだ。
ではなぜ日本人は夏にエアコンを使うのか?
もちろん暑いからだが、扇風機でもかなり涼感は得られるはずだ。
窓を閉め切ってエアコンをつける理由・・・それは窓を開けていると「蚊」が入ってくるからだ。
蚊を侮ってはいけない。蚊は人類史上もっとも多くの人を殺めてきた生き物なのだ。
要するに蚊さえいなくなれば、日本のエネルギー問題は解決するのだ。
英ロンドン大学インペリアルカレッジ(Imperial College London)などの生物学者チームが発表した論文によると、蚊の遺伝子を組み替え、95%の確率で雄が生まれるようにすることで、わずか6世代後に蚊を絶滅させることができるという。
もちろん遺伝子操作によって生態系を操作することはより大きな問題を引き起こす危険がある。
したがって日本の技術を結集し、部屋に侵入して来た蚊を100%の精度で撃ち落とす、ナノテクノロジー迎撃システムを開発すべきだ。税金はこうゆうことに使っていただきたい。

2014年6月17日火曜日

2018 FIFA ワールドカップ ロシア大会を予想してみる FIFA World Cup in Russia

2014 FIFAワールドカップで日本代表は初戦のコートジボアール戦で敗退してしまったが、へこたれず前向きに未来のことを考えてみたい。
今回のブラジル大会では、ボールがゴールラインを通過したかどうかをビデオカメラの映像で解析し、結果を審判の腕時計型端末に表示するシステムが導入されたが、
Goal-Line Technology (GLT)
次回、2018年のロシア大会では、どのようなハイテクが導入されるのだろうか?
4年後に覇権をとっているのがOculusなのかMorpheusなのかGlyphなのかわからないが、3Dヘッドマウントディスプレイによって、まるでロシアのスタジアムに来ているかのようなリアル感で観戦できるような環境は、今より簡単に手に入るだろう。
Oculus Rift
全方位撮影できるカメラを客席に配置し、両となりにサッカー解説者と女優さんでも座らせておけば、へたをすると実際にロシアに行くより安く楽しく安全に観戦できそうだ。


また、自宅の部屋の壁いっぱいに表示できるようなプロジェクターが安価に販売されるようになり、ちょっとお金に余裕があるサッカーファンは複数台のプロジェクターを購入し、天井や左右の壁面にも中継画像を投影し、友達を招いて盛り上がることだろう。

会場には8Kのビデオカメラが配備されあらゆる角度から撮影されることはもちろんだが、さらに試合中、上空を多数のクァッドコプターが飛び回ることになる。視聴者は好きなカメラアングルを選んだり、複数のモニターに異なる映像を表示したりして、観戦を楽しむだろう。
2014年のブラジル大会におけるブラジル対クロアチア戦では、クロアチアのDFロブレンがブラジルのFWフレッジをゴール前で倒したことで西村主審がPKの判定を下し、それが誤審疑惑を呼んで試合の後味を悪くしてしまった。ロシア大会では、多数の「コンピュータの眼」が、シミュレーションを企てようとする選手達を全方位から監視することになるだろう。

2014年6月15日日曜日

2020年の家はこうなる! Panasonic revealed "Wonder Life-BOX 2020"

りんかい線の国際展示場駅を降りてすぐのところにある「パナソニックセンター東京」に、新しい施設「Wonder Life-BOX 2020」ができたので行ってみた。2020年の近未来家屋が体験できるようだ。
玄関

  •  配達情報から自動的に適切な大きさの扉が開き、適切な温度に設定される宅配ボックス。
  • 顔認識して開く玄関の扉。未来は宅配利用率が今よりもずっと上がるのだ。
  • 室内でハーブを栽培し、客に新鮮なハーブティーをサーブできる。
  • 客の趣味に合わせて表示が変わるディスプレイ。壁のレールに引っ掛けるだけで充電されるのでケーブルが不要。

台所

  •  配達されてきたパッケージをテーブルに置くだけで中身が認識され、テーブル上におすすめレシピが表示される。
  • 音声入力でレシピを選ぶと調理アドバイスとともに自動的にオーブンの予熱開始。
  • 水道から出る水の量も音声入力で調整できるので計量カップいらず。

居間

  • プロジェクターで壁面に自然の風景を投影。
  • 音声入力で世界各地の生放送が見られる。 

寝室

  • 鏡の前に立つと、心拍数が読み取られる。鏡がディスプレイになっており、健康状態が表示される。
  • 全身が映るディスプレイの前で服やバッグのコーディネートができる。服の色を変えてみたり、照明の質を変えてみたり。録画することで背後もチェックできる。
  • 夜になったら自動的に照明が点灯。就寝中の体温や寝返り状態が計測される。

というわけで、6年後という設定なので無理もないのだが、金さえはらえば今でも実現できそうなものが多く、リアリティはあるものの、インパクトは弱かった。
せっかくパナソニックなのだから、6年後の調理器具とか掃除用具とか洗濯機とか、もうちょっと未来の白家電も見せて欲しかったというのが本音だ。
・・・とはいえ無料の施設なので、国際展示場に行く際、時間があまったら利用していみるのもよいのではないだろうか。涼しいし。

2014年6月14日土曜日

磁力で浮上するラジコンカー! Takara-Tommy`s Maglev-Powered Toy

タカラトミーがおもちゃショー2014でコンセプト展示した「電磁浮上ビークル」は、アルミのような(非磁性良導体)の上でという制約はあるものの、(風力ではなく)磁力で約1センチも浮上する驚きの玩具だ。
Maglev Powered Toy
電磁浮上ビークル
その構造は(株)アトム技研という会社の特許資料の図が分かりやすい。(タカラトミーがこの会社の特許を使っているかどうかは未確認)
車体の四隅に浮上装置を配置しているのだが、それぞれの浮上装置は、円周上にN極とS極を交互に配置した円盤状の永久磁石と、それを高速回転させるモーターから構成されている。
この円盤磁石を回転させると、周囲の磁場の向きは激しく変化するのだが、その磁界内に、アルミニウムのような「磁石に引き寄せられないが、電気は良く流れる」金属板があると、金属板の中にはその磁場変化を打ち消す方向に電流が流れ(誘導電流、あるいは渦電流と呼ぶ)、結果として磁場変化とは逆方向の地場が発生する。そのため、円盤磁石と金属板が反発しあうわけだ。
さらにこの円盤磁石の向きを変えることで、前後左右好きな方向へと進むことができる。
今回の展示では円盤磁石を地面に水平に配置したタイプと、垂直に配置したタイプの2種類がデモされていたが、前者は直進安定性があるものの、なぜか後退ができず(ただの故障かもしれないが)、後者は浮遊高度は高いが常に揺れている感じでまともに直進できなかった。
ころがり摩擦は自動車のゴムタイアの場合、高速域になると速度の3乗に比例すると言われているが、磁気浮上ではゼロなので、わずかな力が加わっただけでも不本意な方向に動いてしまうわけだ。
とはいえ、この浮上方式の素晴らしい点は、地面側に永久磁石やコイルを配置する必要が無いという点だ。将来、乗用車に適用するには道路を造り直す必要があるが、道路の面積は途方も無くに広く、コストの安さが実現性を決定づけるからだ。

2014年6月7日土曜日

コンピュータの知能が人間の脳に到達する日 The day artificial intelligence overcomes human brain


レイ・カーツワイルは、「2019年までに1000ドルのパソコンが人間の脳と同じ実力をもつに至り、2045年までに全人類の10億倍の知能に達する」と予想しているが、ニューヨーク市立大学の理論物理学教授であり、超ひも理論の権威であるミチオ・カク博士は人工知能の分野における現在の状況を下記のように捉えている。

「ゴキブリさえ、物体を認識して迂回することを学習できる。われわれはまだ、母なる自然のきわめて下等な創造物に、最高の知能をもつロボットでも勝てない段階にいるのである」
「ロボットがマウスやウサギ、イヌ、さらにはサルぐらいに賢くなるには、まだ何十年も熱心に研究しなければなるまい」
Michio Kaku
Michio Kaku

以下の6つの理由により、彼はコンピュータの知能が人間に達する段階を今世紀の末と見ている。
①ムーアの原則は減速し、2020~2025年頃に止まるかもしれない。
②コンピュータの計算速度が脳のそれに達したとしても、賢いというわけではない。
③コンピュータが自分より賢いコピーを作れるかどうかわからない。
④ソフトウェアの作成は人間がコーディングしなければならないため時間がかかる。
⑤脳の分析には金がかかる。資金が集まらなければ時間がかかる。
⑥意識には段階があるため、機械がいきなり意識をもつようになることはない。

脳細胞の数はショウジョウバエで15万、マウスで200万、ラットで5500万あるが、人類の技術はまだショウジョウバエの脳さえもシミュレートできていない。しかし人間脳は1000億の脳細胞をもち、おのおのが1万の脳細胞と結合している。カク博士の推測はやや悲観的すぎるきらいもあるが、人工脳の実現には、かなりの困難を要することは間違いないだろう。

2014年5月25日日曜日

グーグルカーに殺人は可能か? The Mathematics Of Murder

Popular Scienceが問題提起しているのは、自動運転システムが確立したとして、事故に遭遇した際、コンピューターにはどのような優先順位で判断をさせるべきかという問いかけだ。
アジモフのロボット三原則によれば、ロボットは何よりもまず人命を優先しなければならないとされている。人命を救うためであれば、1億円の競走馬を乗せた場運車にも迷わず突っ込むというわけだ。この点については倫理的に議論の余地はないだろうが、人と馬の比較ではなく、人と人との比較を求められた場合は、どうすべきか?
例えば以下のような状況が考えられる。
①運転手の命を犠牲にすれば、同乗者や歩行者を救える場合、どうするか?
②2人の歩行者のうち、どちらかだけを救える場合、どうするか?

上記の記事ではトロッコの問題に代表されるようような目的論と義務論に照らし合わせて考えているが、そもそもこの問題を倫理や道徳で考えることが間違っている。カーコンピュータは人間ではなく製品なのだから、問われるのは倫理観ではなく製造者責任だ。事故の責任を問われる立場にあるカーコンピュータの製造メーカーの視点で考えるべきであり、もっとも賠償額が少なく済む方法が正解なのだ。コンピュータが原因で事故が起きた場合、責任を問われるのはしかたない。そうならないように高品質な製品作りを目指すだけだ。しかし事故の原因が第3者にある場合は、責任はすべてそいつに被せるべきだ。ステアリングを右に切って運転手を殺しても、左に切って同乗者を殺しても、製造者は最悪、過失致死が認められ実刑を受けてしまう。それよりも「いかがいたしましょうか?」と運転者に問い合わせたまま機能を停止するほうがよい。まさに目前に暴走トラックが突っ込んで来ようとしているときに、運転者が判断することなどできるはずもないが、メーカーにしてみればそんなことはどうでもよい。判断を求めたにも関わらず、即座に判断できなかった人間が悪いということにしてしまえばいいのだ。

2014年5月17日土曜日

やばい。バックトゥザフューチャーの未来まであと1年! Back to the Future 2

バックトゥザフューチャー2で1985年に住むマーティが訪れる未来世界は2015年10月21日。そこには様々な未来技術が登場する。
  1. 空を飛ぶ車と空中ハイウェイ。Skyway Flier。
    • Wilson hover conversion system。4万ドルで普通の車をエアカーに改造。
  2. 自動的にしまる靴ひも。Nike Power Laces。
  3. 弁護士を廃止することによる司法制度の高速化。
  4. ホログラフの看板。ジョーズ19。
  5. 音声認識の自動ウェイター。
  6. 空飛ぶスケートボード。Hoverboard。Matel製。
  7. 乾燥機能つきジャケット。Drying Mode。
  8. 埃避けペーパー。Dust-repellent paper。
  9. 窓ディスプレイ。Scenescreen。
  10. 逆さ宙づり矯正具。
  11. ホームコンピュータのストレス解消機能。lithium mode。
  12. ピザが作れる水和調理器。Hydrator。
  13. 電話もかけられるバイザー。
  14. 壁掛けFAX。
以上、14の未来技術のうち、すでに実現あるいは実現が見込まれているのは以下の通り。

2はNikeが予定通り、来年発売することを報じている。
5 Robot Waiter in China
7 Air Conditioning Jacket
9 Smart Window

13 Google Glass (Beta Version)

14 Wall Mounted Printer
というわけで、どうやら40%は実現したと言えそうだ。
もっとも1と6と10はすべて同じ技術だと言えなくもないので1つにまとめてしまえば50%の達成率だ。ホバーボードの実現は、いったいいつになるのだろう。

2014年5月16日金曜日

賢いクズ? Smart Dust

互いに通信しあうことができる微細なセンサーを「配置する」のではなく、あちこちにばらまくというのがスマートダストの考えかただ。
ビルのコンクリートの中に混ぜ、道路のアスファルトの中にも混ぜる。短距離での通信しかできないが、互いが無線ネットワークでつながり、クラウドともつながっているため、遠方の道路の状態や建物の中の状態まで把握することができるようになる。親はGPSよりも正確に子供の場所を知ることができる。座標だけでなく、何階のどの部屋にいるかまでわかる。スマートダストが満たされた建物に、泥棒が入り込む余地など無い。車に乗って逃走しようにも、町中の車の位置はすべて警察が把握できるようになる。車も自分の位置や他車の位置がわかるから、自動操縦が可能になるし、渋滞はもとより交通事故も起きなくなる。地下のどんなに入り組んだ部屋の奥でも、無線LANが快適につながるようになるため、真のユビキタスコンピューティングが可能になる。体に異常がでれば、すぐさま病院に連絡が入り、救急車がやってくる。

さらに、スマートダストを空中に散布するというアイデアもある。昆虫のように小さく軽く作ることができれば少ない電力で空中を飛べるかもしれないし、粉末のサイズまで縮小することができれば、動力などなくても空中に滞留できるようになるだろう。戦場でばらまけば敵の位置や動きが手に取るように把握できるようになり、ピンポイントでターゲットを殺害・破壊することができる。平時には危険極まりない存在だが、誰ががばらまいてしまったら、これを個別に見つけ出し掃討することは、かなり骨が折れるだろう。ゴジラのような巨大な怪獣より、よほど恐ろしい存在になりうるのだ。

2014年5月15日木曜日

宇宙開発さえもナノテクノロジーの時代へ Nanosized Starship

将来、近隣の惑星を開拓し、遠方の太陽系を探索する宇宙船は、スタートレックのエンタープライズ号などSFに登場するかっこいいロケットとは程遠いものになるかもしれない。
考えてみれば当たり前のことなのだ。遠方に早く何かを運びたいのであれば、質量は小さいほうがよい。ダイダロス計画の重水素核融合パルスロケットは光速の10分の1に至るというが、人類は素粒子レベルの質量であれば、すでに光速の直前までの加速に成功している。人間が乗った巨大なロケットを大量の燃料を燃焼させて射出するよりも、指先程度の小型ロケットをレールガンで打ち出すほうが遙かに効率が良い。
人間が生活するための食料や水や酸素や生命維持装置を遠方の惑星に運ぶより、自己複製機能のある超小型ロボットを送り込み、現地の岩石を材料にして自己増殖させ、探査や開拓をさせたほうが早くて確実だろう。ロボットなら何百年の旅でも退屈しないだろうし、不幸な事故にあったとしても必要な犠牲だったのだと割り切れる。
何十億円もかけて作った1機のロケットは絶対に失敗できないが、安価なフィンガーロケットなら、ほとんど失敗することを前提にして、宇宙のあらゆる方向に大量に放つこともできる。
ひとたびナノサイズスペースシップの技術が確立してしまえば、もはや大型ロケットを作る理由は、移民か観光ぐらいしか思いつかない。
ナノテクノロジーによってかつて我々の想像していたガーンズバック的未来像が大きくゆらいでいる。

2014年5月11日日曜日

Amazon Prime Air

小型ラジコンヘリコプター(ドローン)を使い、注文してから30分で届くというPrime Airサービスを、Amazonは早ければ2015年に実現しようとしている。重さは2.3kgまでとのことだが、現在Amazonで扱っている商品の86%をカバーできるという。
キャンプ先でバーベキューを始めようとしたところライターや燃料を忘れたことに気づいた時なんかは重宝するだろう。そもそも重い荷物をもって山道を歩くのは疲れるので、荷物はドローンに運ばせることにして手ぶらででかけるなんてこともあるかもしれない。
ドローンと聞くと、ジェームスPホーガンの「未来の二つの顔」を思い出す。空を覆うほどの無数のドローンがC4火薬を運んでいる情景を想像すると、ちょっと怖い。

2014年5月6日火曜日

人間洗濯機まだぁ? Human Washing Machines

Avant社の人間洗濯機「santelubain999」
2009年に1800万円で発売され、テレビでも紹介されて話題になったが、現在Avant社のホームページは消えている。どうやら都内で体験できる場所も表参道のエステサロン「ピュウベッロ」だけになってしまった模様。

サンヨーの介護浴槽「Hirb」
こちらはまだ現役で500台売ったとのこと。介護用なのでパーソナルユースには向かないが、介護における入浴の手間は甚大なので、ニーズは高いはず。

1970年の大阪万博で展示されたサンヨー館の人間洗濯機「ウルトラソニックバス」
それほど高度な技術が必要だとも思えないのだが、大阪万博からすでに40年以上経っているにも関わらず、未だに人間洗濯機が普及していないのは不思議だ。何が障害になっているのだろうか。

2014年4月6日日曜日

映画「サロゲート」 Surrogate

「ロボット」という言葉の語源はチェコ語の労働者だが、今後は労働するための存在というより、人間がやることを代わりにやる「代理人(サロゲート)」としてのロボットが現れるだろう。
実際に海外旅行に行くとしたら時間もお金もかかるうえに事故に遭う危険もあるが、すでに海外にあるサロゲートから視覚・聴覚・触覚情報を得つつ、自在に操作ができるなら、わざわざ海外に行く必要性も減る。僻地で暮らしたり、危険な行為に挑戦したりといったことも簡単になるだろう。人間に似せる必要はない。むしろ頭部にはマーカーをつけてオーグメンテドリアリティで操作者の表情を相手に見せるほうがよさそうだ。
ブルース・ウィリス主演の映画「サロゲート」では、人類の98%がサロゲートを日常的に使うようになった世界が描かれる。とはいえ電池の持続時間が短いようで毎晩充電しなければならないし、トイレに行くときは接続を切らなければならないので、リアルな生活も残されている。現在MQ-9リーパーを遠隔操作して戦争している兵士と似たような状況で、充分にリアリティを感じることができる。
だが実際はロボットはコストの点に問題があるので、これほどの高い比率で普及はしないだろう。ヴァーチャルワールドで日々の仕事をこなし、余暇を楽しむほうが、ずっと安く実現できるからだ。