テスラが300kmの航続距離をもつ電気自動車を300万円台で発売しようとしている昨今、次は完全に電気だけを動力とした飛行機の実現が望まれている。しかしラジコンの電動飛行機は珍しくも無いし、自転車を改造した人力飛行機もある中で、意外にも電力飛行機の実現は遅れている。
今のところ2014年4月に発表されたエアバス・グループの「E-Fan」が最もリードしているようだ。
機体は炭素繊維複合材で、重量は580kg。
電源は韓国KoKam社製250ボルト100アンペアの大型(127 kg)リチウムイオンポリマー電池。
出力30kwの電動モーターで8枚ブレイドのダクテッドファン2基を駆動させる。
2人乗りで、座席はタンデム配置。最高速度は、時速177kmで最長1時間の飛行が可能とのこと。
バッテリーの重量が本体の22%を占めており、やはりバッテリーの容量と重量が最大の課題であることがうかがえる。
エアバス社は15年~20年後の実用化を目指しているようだが、先日レドックスフロー蓄電池を搭載した電気自動車「QUANT e-Sportlimousine」を発表したnanoFLOWCELL社によると、同社のnanoFLOWCELLバッテリーは従来のリチウムイオン電池に比べ、重量あたり5倍の性能を発揮するそうで、最新の技術を組み合わせれば、電気飛行機の実現はもっと早まるのではないだろうか。