2014年8月17日日曜日

仮想現実ソーシャルゲーム「Ingress」 初心者チュートリアル2

Googleが開発したAndroid/iOS向けのオンラインゲーム「Ingress」は、新鮮で面白く、熱中すること請け合いだが、その新しさゆえ、初心プレイヤーにとって若干敷居が高い。
そこで「超・初心者チュートリアル」と「初心者チュートリアル」を書いたが、その第3段として、レベル2になったプレイヤーを対象に、敵ポータルの攻撃方法を説明したい。

【用語】
Xmp Burster  :  武器。敵ポータルを攻撃する際に消費する。
Ultra Strike  :  Xmp Bursterと同様に武器だが、より強力で有効範囲が狭い。
Power Cube  :  XMを回復するアイテム。

【落とすべき敵ポータルを探す】
・マップ画面やIngress Intel Mapを使い、落とす敵ポータルを探す。前回の記事でも書いたように、リンクを張ることで大きなAPが得られるので、味方ポータルに変えることでリンクが張れる敵ポータルを探すと良い。リンクで三角形を形成し、CF(コントロール・フィールド)が作れそうな場所ならなお良い。

【攻撃すべきかどうかを判断する】
・敵ポータルを攻撃するだけでは得られるものはない。破壊しない限り、単に攻撃アイテムとXMを浪費しただけで終わってしまう。したがって倒せる相手かどうかを事前に判断することが必要だ。
・敵ポータルの強さは配置されているレゾネータのレベルの合計値で決まるので、各レゾネータのレベルが自分のレベル+2ぐらいの範囲に収まっていれば攻撃を考えてよい。
・事前にIngress Intel Mapで確認しておけば安全だ。

【攻撃手順】
・敵ポータルを長押しすると4方向にメニューが出るので、上部の「XMPバースター」を選べば攻撃できる。各レゾネータに与えたダメージが%で表示されるが、ここで1%と表示されたら、100回攻撃を繰り返さなければならないということなので、攻撃アイテムの所有数が少なかったり、仲間が居ないようなら諦めたほうがよい。
・苦戦したらXmpバースターより強力な「Ultra Strike」を使ってもよい。

【タイミングによるボーナス】
・「Fire(攻撃)」ボタンは連射してはいけない。タップしたあと指を離さずに、攻撃エネルギーを表す光の輪が小さくなるのを待ち、輪が最小になったタイニングで指を離す。上手くいけばこれで攻撃力に20%のボーナスがつく。

【反撃】
・敵の反撃をくらうと大きくXMが減少し、0になるとマップ画面にノイズが入り、攻撃が続行できなくなる。そうなったら手持ちの「Power Cube」を使うか、手近の味方のポータルまで行ってXMを補給する。

【落とした後にやること】
・敵ポータルを陥落させたら、すぐにレゾネータとMODを配置する。1人でやれば合計2000APがもらえる。8つのレゾネータが配置できたら、LINKボタンを押してリンクを試みる。CFが作れたら大成功だ。

仮想現実ソーシャルゲーム「Ingress」 初心者チュートリアル

超・初心者チュートリアル」の内容を把握できたら、次は味方ポータルへの「レゾネータ」、「MOD」の配置と「リンク」に挑戦しよう。

【基本用語】

Resonator(レゾネータ)  :  これをポータルに配置することで、ポータルの機能を最大化できる。各ポータルにはレゾネータを配置するためのスロットが8つある。
Deploy  :  レゾネータをポータルに配置すること。
MOD  :  ポータルに4つまで設置できるアイテム。
Link  :  ポータル同士をPortalKey(ポータルキー)で繋ぐ事
CF(コントロール・フィールド)  :  陣地のこと。

【レゾネータの配置】

味方のポータルや中立のポータルに近づいたらタップして詳細画面を表示。もしスロットに空きがあれば、「Deploy」を実行しよう。Deployにはレゾネータが必要だが、ポータルにハックすることで容易に入手できるので、残数には困らないはず。1機設置するごとに125AP。それがたまたま8機目だと250APが得られる。

【MODの配置】

さらに「MOD」をタップし、もし空きスロットがあれば躊躇せずに「MOD」を設置しよう。これで125APがもらえる。MODは1ポータルにつき4つまで。1ユーザーは2個まで設置できる。MODにはいろいろ種類があるが、ポータルの防御力を強化するPortal Shieldが一般的だ。

【ポータルのリンク】

味方のポータルに近づいたらタップして詳細画面を表示。もし8つのレゾネータが配置されていたら、その中央に「LINK」と明るく表示されているはず。そこをタップすると、周囲にリンク可能なポータルがあるかどうかを自動的に探索してくれる。
しばらく待って、「リンク可能なポータルは見つかりませんでした」と英語で表示されたら諦める。逆に対象ポータルが見つかったら、ためらわずに「Confirm(確認)」をタップし、リンクを貼る。これで313APがもらえる。

リンクを張った結果、3つのポータルを結ぶ三角形が形成されたら、そこはCF(コントロール・フィールド=陣地)となり、さらに1250APが得られる。これはデカい。

上記の手順だけでも問題なくプレイできるが、リンクが張れる条件を知っておくと効率が上がるだろう。

【リンクが張れる条件】
・リンク元とリンク先のポータルのいずれも味方陣地であり、ポータルキーを持っており、レゾネーターが8機設置されてること。
・リンク元とリンク先の距離が近いこと
・リンク元がリンク可能な本数は1ポータルにつき8本まで
・ポータルがCFの内部に無いこと
・リンクが他のリンクを横断しないこと

以上。この手順をこなせばレベル2にレベルアップできるはずだ。
なお、パソコンやタブレットを持っているなら、事前に周囲の状況をインテル(http://www.ingress.com/intel)で確認してから出かけると良いだろう。

ちなみに現在の首都圏の状況はこんな感じだ。
つづく

2014年8月15日金曜日

仮想現実ソーシャルゲーム「Ingress」 超・初心者チュートリアル

「Ingress」はGoogleが開発したAndroid/iOS向けのオンラインゲーム。
スマートフォンのGPS機能とGoogleMapの地図情報を利用し、他のプレイヤーと2つのグループに別れ、現実世界を歩き回りながら陣取りゲームを楽しむ。

アプリを起動すると自分の周囲の地図が既に「青チーム」と「緑チーム」に色分けされていて、近所でも多くの人がプレイしていることがわかる。タレントの伊集院光さんも番組スタッフや後輩芸人といっしょにハマっており、TBSラジオ「深夜の馬鹿力」でネタにしているようだ。
現状はスマートフォンの小さな画面を見ながら遊ぶしかないが、これが将来Google GlassやOculusのようなHMDに対応したらどうなるかと想像すると、未来のゲームを先取りしたような興奮を覚える。完全無料だし運動不足の解消にもなるので、ぜひプレイしてみてほしい。
部分的に日本語化されているところもあるが基本的には英語のままだし、ルールや用語が独特なので、初めてプレイする人を対象に、超・基本的なことだけをまとめてみた。

【超基本用語:これだけ知っていれば、とりあえずプレイを始められる】

Faction  :  陣営。「レジスタンス(Resistance)」と「エンライテンド(Enlightend)」の2つがある。開始時に好きなほうを選ぶ。いっしょに遊んでくれる友達がいるなら、同じ陣営にしたほうがよい。
AP  :  経験値のこと。ためるとレベルアップする。
XM   :  エネルギーのこと。マップ上に点在しており、実際にその場所に行くことで回収できる。ゲーム内で行動すると減少する。残量は画面上部にバーメーターで表示されている。
Portal(ポータル)  :  拠点。白が中立。緑がエンライテンド陣営。青がレジスタンス陣営。
Hack(ハック)  :  ポータルにアクセスすること。敵ポータルをハックすると100APもらえる。味方ポータルからはアイテムがもらえるがAPはもらえない。
Recharge(リチャージ)  :  XMを消費してポータルのダメージを回復すること。10APがもらえる。

【プレイ開始直後にまずやるべきこと】

・味方のポータルまで移動し、ハックする。それが初めての場所ならポータルキーが手に入り、以後リチャージができるようになる。
・リチャージ可能な味方ポータルをリチャージすると10APもらえる。ポータルキーを持っていれば、現地まで行かなくても遠隔でリチャージできる。XMを消費するので、移動してXMを回復させる。
・敵のポータルに近づきハックすると100APもらえる。反撃されるとXMが減るので、歩きまわって回復させる。これを繰り返す。

他にもいろいろあるがまずは上記の行動を繰り返してレベルアップを目指すのがよい。2500APでレベル2に上がる。そこまで行けば、もうこのゲームの楽しさが理解できているはずだ。
つづく

「電脳コイル」に向かってまた1歩「OVRVISION」

大阪にある「しのびや.com」が販売している「OVRVISION」は、Oculusの前面にステレオカメラを装着するデバイスだ。(以前はAmazonでも購入できたが、現在は品切れ中)
Ovrvision 1

「OVRVISION」を装着したユーザーは実風景にリアルタイムで画像処理をほどこした映像を見ることができる。現状では対応アプリが無いので、提供されているSDKを使って自分で作る必要があるが、外国語の看板を見ただけで和訳文を表示したり、ショッピングで製品パッケージのARマーカーを認識させて詳細情報を表示したり、現実の街の中にモンスターを表示してFPSを楽しんだりなど夢は広がる。

とくに「電脳コイル」に登場する電脳ペット「デンスケ」のように、現実に存在しないものと自然に会話したり、いっしょに暮らしている感覚が得られるようになると、一般人の生活や社会さえ変えることにつながるかもしれない。
電脳コイル
家庭用ロボットは必ずしも機械の体を持つ必要はないし、逆にiOSの電脳アシスタント「Siri」はヴァーチャルな肉体を得るだろう。
CD「おしえて しりせんせい」
現実的にはまだ、画像処理に時間がかかるため本当のリアルタイムとは言えず、とくに首を速く回転させた際に遅延が発生するようだ。またOculus本体も含めてサイズが大きく、電源の確保もしなければならないため、これを装着した状態で気軽に屋外を歩きまわるわけにもいかない。

本家のOculusが次世代バージョンでステレオカメラを搭載してくることは想像に難くないので短い天下かもしれないが、「Ovrvision」は現時点ではもっとも未来を感じる製品だ。

2014年8月14日木曜日

100年後にキーボードはあるか?

映画「エリジウム」は2154年を舞台にしているが、ロボット製造会社の社長が現代と同じキーボードを打つシーンがあった。
また、2029年を描く映画「攻殻機動隊」では、人類は指の先端が細かく分割されるよう改造してまで、やはりキーボードを叩いている。
キーボードはそんな未来でも使われ続けるほど優れたインターフェースなのだろうか?
「攻殻機動隊」
そもそもQWERTY配列は、機械式タイプライターの構造上の都合に合わせて作られたと言われているほどで、少なくともタイピングを効率的にするために設計されたものではない。単に長く使われてきたために「親指シフト」や「Dvorak」といった新しく効率的な配列に打ち勝ってきたに過ぎない。
Dvorak Keyboard

しかし、ディクテーション(音声入力)だけでは、カナの入力は早くても、カーソルの移動や変換操作は困難だ。したがって未来の文字入力は、「ディクテーション」と「片手で操作する小型キーボード」と「片手で操作するポインティングデバイス」を組み合わせたものになるのではないだろうか。

最近、音声メモ用にiPhoneの「Dragon Dictation」を利用しているが、「使用頻度の低い固有名詞」以外は十分実用に耐える精度で音声を認識してくれる。そろそろ「漢字変換」と「修正」作業だけに特化した片手キーボードが登場してもよい時期なのではないだろうか。
Wolfking Warrior

2014年8月13日水曜日

エリジウム(Elysium)に登場する未来技術

エリジウムは「District 9」のニール・ブロムカンプ監督、マット・デイモン、ジョディ・フォスター出演のSF映画。2154年の未来を描いている。
世界観づくりには細部にわたって気合が入っており、多くの未来技術が登場している。

【未来ガジェット】

・トーラス型スペースコロニー。大気を遠心力で閉じ込めているらしく天井が無い。
・警備ロボット。基本は共通だが役割に応じて多種登場。
・腕にIDを打ちこむ機械。
・給仕ロボット。役人の家で働く深緑+金縁のデザインが秀逸。
・万病に効く医療ポッド。不老不死を得る夢の機械。
・強化外骨格「exo-suit」。脳に直結させるため、痛い手術が必要。
・腕につけるウェラブルコンピュータ。BVLGARIのロゴつき。
・空気バースト弾「Air-bursting Ammunition」標的の手前で炸裂する。
・同期衝撃弾「Synced Detnation Rounds」PCからの遠隔操作で起爆。
・遠隔カッター。◯、△、□の中から好きな形を選んで外壁を切断する。
・電磁盾。
・捜索ドローン「UAV」
・爆発する手裏剣。

140年後の技術にしては、むき出しのオイルアクチュエーターがレトロすぎる感はあるが、数多く登場するロボットのデザインはリアルで美しく素晴らしい。もっとも監督は日本のアニメが大好きで、かなり影響を受けているようだ。
強化外骨格は「キャプテン・アメリカ」みたいに、ひ弱な男に装着したほうが効果的だったかな。

マイノリティ・レポート(Minority Report)に登場する未来技術

スピルバーグ監督。フィリップ・K・ディック原作。トム・クルーズ主演。2054年を舞台にしたSF映画。登場する未来ガジェットをおさらいしてみた。
通行人に話しかける広告
・犯罪予知システム「Pricrime Program」
・ジェスチャー入力装置。LEDがついた専用の手袋を着用する必要あり。
・手錠の代わりに容疑者にかぶらせる帽子。
・垂直の道を走る車。(車輪はなさそう)高さの異なる高速道路を垂直に移動。マンションの高層階に横付け。
・ガラス板のようなメモリーカード。この世界ではLANが無いっぽい。
・リアルタイムで紙面が書き換わる新聞。
・背負型個人飛行機。
・嘔吐誘発警棒。「sick-stick」
・容疑者探索ロボット「Spyder」
・顎から注射すると顔の皮膚が垂れ下がり、変装できる薬。
・夢を見せるサービス。みんなから祝福される体験など。
・囚人を仮死状態にする牢獄。
・通行人に話しかける広告。

1本の映画でこれだけたくさんでてくるとは、やはりスピルバーグは未来ガジェットが大好きなのだろう。
しかし40年後の世界なのに、傘が今とまったく同じとはショックすぎる(笑)。
誰か手を使わずに使えて風の抵抗も受けない傘を早く発明して、未来史を書き換えていただきたい。
DYSON AIRBLOW 2050 (concept)

未来のレトロニム (retronym)

「レトロニム」とは従来からあるものに対し、それを新たに登場した同種のものと区別するため、新たにつけられる名称のこと。


【過去のレトロニムの例】
アコースティックギター ⇔ エレキギターが登場したために従来のギターを区別するための名称が必要になった。
永久磁石 ⇔ 電磁石が登場する以前は、単に磁石と呼ばれていた。
サイレント映画 ⇔ 映画で音が出るようになったとき、「トーキー」と呼ばれたが、今は音がでるのは当然なので、「トーキー」という名称は死語になった。
Snail Mail ⇔ e-Mailに対して従来の郵便は英語でスネイル(カタツムリのように遅い)メールと呼ばれる。

1次電池 ⇔ 2次電池(充電池)
オフライン ⇔ オンライン
光学ズーム ⇔ デジタルズーム
白黒テレビ ⇔ カラーテレビ(死語)
地上波放送 ⇔ 衛星放送
ハードディスク ⇔ フロッピーディスク(死語)
フィーチャーフォン ⇔ スマートフォン
フィルムカメラ ⇔ デジタルカメラ
据置型電話 ⇔ 携帯電話

このような名称の入れ替わりは今後も続くはず。そこで未来の技術に対して生まれると思われるレトロニムを考えてみた。

【未来のレトロニム】
手動運転車 ⇔ 半世紀後には自動運転車の比率が増え、人間が自分で運転する車のほうが少なくなるだろう。
光学眼鏡 ⇔ OculusのようはHMDが小型・軽量化していくと、いずれ「電脳コイル」のように日常的に装着するようになるだろう。
文字キーボード ⇔ 今後はカナ入力は音声入力が主体となり、キーボードは漢字変換と修正操作に特化したものになるだろう。

車輪式乗り物(Wheeled Vehicle) ⇔ 浮上機
手持ち電話 ⇔ ヘッドセット型電話
車輪列車 ⇔ 浮遊列車
有線家電 ⇔ コードレス家電
箱型ディスプレイ ⇔ シート型ディスプレイ
物理筆記具 ⇔ デジタルペン
生来人 ⇔ 改造人
ライブスクール ⇔ オンラインスクール

「カラーテレビ」のように、新たな技術の名称は一般化が進むことで形容詞がとれてシンプルな形になる。例えば半世紀後に「学校」といったらそれは、オンラインラーニングを指すだろう。

2014年8月12日火曜日

オールモストヒューマン (Almost Human)に登場する未来技術

いよいよ日本で1stシーズンのDVDが発売されるという時に、最悪のタイミングで打ち切りが決定してしまったJ.J.エイブラムスによる近未来SFドラマ『オールモスト・ヒューマン』。
人間の刑事とアンドロイドがコンビを組んで事件を解決するという、アイザック・アジモフの『鋼鉄都市』を彷彿とさせるストーリー。主演は2009年版の映画スタートレックでマッコイを演じたカール・アーバン。
ワーナーのサイトで第1話が無料配信していたので見てみたが、近未来(2048年)の描写として以下のガジェットが登場した。

・無感情であること以外は人間と区別がつかないアンドロイド。
・空中に表示されるディスプレイ。タッチ操作も可能。
・犯人が誘拐するときに使う銃。相手の顔を撃つと、半透明のシートが顔を覆う。
・プログラマブルDNA。

見どころはMXシリーズと呼ばれる量産型アンドロイド。感情が無いので、怪我をして死にそうな警官に対して「もう助かりません」と言いにくいことをハッキリ言う。
いっぽう主人公の相棒のアンドロイドは旧型なので感情をもっているのだが、その描写はあまりにも人間的で面白みに欠ける。2話以降で描かれるのかもしれないが、人間的であるがゆえにわずかな人間との差が異常に強調されてしまう「不気味の谷現象」を表現して欲しかった。
とはいえ近未来を舞台にしたドラマは少ないので、未来好きとしては今後のエピソードにも期待したい。