2014年9月23日火曜日

SONY SmartEyeglass

ソニーが発表したHMD「Smart Eyeglass」は透過型HMDで、Google GLASSや、EPSONのMOVERIOに競合する製品だ。

SONY SmartEyeglass
独自のホログラム技術を使っているとのことで、レンズの厚さは3mm。プリズムを使っているGoogle GLASSやMOVERIOに比べて薄く軽くなっており、具体的数値は不明だが表示領域の視野角も広い。MOVERIOが映画鑑賞も想定してフルカラー表示であるのに対し、Smart Eyeglassは用途を情報表示に絞り込み、緑1色表示としている。既存の映像コンテンツを鑑賞することには使えないので、この製品が成功するのかどうかは、アプリケーション次第と言えるだろう。
ソニーからは具体例として、料理レシピ、ナビ、スポーツ観戦、SNSなどを挙げている。
その中にK-Opti.comとACCESSという会社が共同開発したアプリ「グラッソン(Glassthon)」があるのだが、2014年10月26日(日)に行われる大阪マラソンで神戸大学の塚本昌彦教授らが実際に使用実験をするとのこと。この公開実験は注目されるだろう。
国内初!メガネ型ウエアラブル端末を活用したランナーへの情報配信実証実験について

想定される主な用途は、「手がふさがっている、あるいは何かを注視していなければならない状況下での緊急情報の取得」だろう。具体例を挙げると・・・
・状況
    ・歩行、自転車、通勤電車。(運転中は危険なので除外)
    ・工場、工事現場、病院、店舗、警備。
・情報
    ・業務上緊急連絡(上司からの指示、急患、ナースコール、事故発生)
    ・作業補助情報(患者の体調、生産率、プロンプタ)
    ・趣味情報(株価変動、Twitter、Ingress、カラオケの歌詞)

このように、「単色表示・大画面・軽量」という特徴を考えると、業務用途では非常に広範な分野での効果的な活用が期待できることがわかる。この製品が勝ち残るのかどうかは別として、HMD向け業務用アプリの市場は、今後数年で爆発的に成長できるのではないだろうか。