2014年9月4日木曜日

HMDは来年中にモバイルデバイスになる Samsung Gear VR

Samsung Gear VR はGalaxy Note 4 専用のアクセサリとして年内発売予定とのこと。
Galaxy Note 4 を持っていない大多数の人にとっては無用の長物であるし、単に「手で持たなくていいカードボード」と軽く見る向きもあるが、この製品の発表は、今後Oculus的HMDが急速に家庭に普及する可能性を示唆している。
Oculusはいまだベータ版として開発者に販売されている状況であり、Sony の Morpheusに至ってはいちぶのデベロッパーに開発キットが配布されているに過ぎない状態だが、このコンスーマー製品ならではのゆったりとしたペースは、モバイル界のスピードにあっというまに追いぬかれてしまうだろう。
Gear VR じたいはマイノリティで終わるかもしれないが、あと1年もしないうちに他の機種に対応したキットが各社から雨後の筍のようにリリースされるだろう。ユーザーはスマートフォンのケースを選ぶように、自分の好みに合わせてHMDを選べばいいわけだ。旅行会社や不動産会社、博物館や屋内アミューズメント施設などでは、多数のHMDを用意して、客に貸し出すだろう。コンテンツさえ良質なものがそろえば、その普及数はPC用やコンソール用のHMDを軽く抜き去ってしまうことは間違いない。
確かにリアルタイムに3D映像を生成するにはGalaxy Note 4でも非力であり、FPSのように高速で頭部を振り回さなければならないゲームには向かないだろう。しかし家庭で鑑賞されるHMD用コンテンツの種類を予想すると、圧倒的に多いのはエクストリーム・スポーツやクァッドコプターによる空撮といった体験映像だ。多少、映像の追従性が遅くとも致命的とは言えない。